パウ・ガソル、現役最後にレイカーズ復帰を希望?
A Pau Gasol reunion in L.A.? 😲 pic.twitter.com/4qgdTsIXqC
— theScore (@theScore) 2020年6月9日
Twitterにて、ロサンゼルス・レイカーズで2度の優勝を果たしたパウ・ガソルがレイカーズ復帰を望んでいると、報じられました。今シーズンはポートランド・トレイルブレイザーズと単年契約を結びましたが左足の怪我のため現地11月20日に解雇。一度母国スペインに帰国した後、ブレイザーズのコーチングスタッフに就任しながら治療を続け、現役続行への道を模索していました。
来季で40歳を迎える大ベテランはあくまで希望としながらも「最後にプレーできるチームがレイカーズなら素晴らしい」とのこと。
レイカーズにとってガソル獲得のメリットは?
今シーズンのレイカーズはエイブリー・ブラッドリーやダニー・グリーン、ケンティビアス・コールドウェル・ポップら優秀なウィングディフェンダーが外のオフェンスを封じてペイントエリアに誘い込み、リーグ屈指のブロッカーが仕留めるディフェンスでブロックを量産、リーグトップの6.8ブロックを記録。アンソニー・デイビスはホワイトサイドとロペスに次ぐ2.4ブロックをマーク。マギーとハワードは20分以下のプレイタイムでそれぞれ1.5、1.2ブロックを記録。デイビスがPFでプレーしたいという希望のためにセンターを起用することでスペーシングに問題を抱えるリスクがあったが、結果として守備力の強化に成功。昨シーズンよりペイントエリアでの失点を減らし(50.3→46.0)、ディフェンスレーティングはリーグ3位、西地区では1位となる105.5を記録。「ショータイム」と称される派手なファストブレイクを演出する礎となった。
ガソルはディフェンス苦手としている。リーチがあるのでDropやIceなど、ビッグマンが飛び出さない守り方ならペイント内ではある程度守れるかもしれないが衰えの激しい機動力が大きなネックになるだろう。レイカーズのディフェンスは基本的にDropだが場合によってはスイッチで対応せざるを得ない場合もあり、そこをスピードのミスマッチで突かれる可能性は高い。足の怪我のせいでさらにスピードが失われていても不思議じゃない。ガソルでは今のレイカーズが求めるビッグマンの条件は満たせず、守備面だけを見ればガソルを獲得するメリットはない。
一方でオフェンスでは貢献できる可能性は大いにある。現代バスケでビッグマンにもアウトサイドシュートやプレイメイクが求められるようになったが、ガソルは柔らかいシュートタッチと高いパスセンス・バスケIQを持っている。ストレッチ5としてスペースを広げたりトップオブザキーやポストからリムへのカットイン、ロブパスやシューターへのキックアウトなどオールラウンドに活躍できる。ディフェンスリバウンドから正確なアウトレットパスも放てるのでよりレイカーズの持ち味であるファストブレイクが生きる(19.2でリーグ2位)。
スタメンは難しいが、ベンチから10分程度ならオフェンスに変化をつけられる。試合に出れなくてもメンターとしてチームに貢献してくれるだろう。ハワードとマギーのどちらかが移籍し、デマーカス・カズンズと再契約しなければ白羽の矢が立つかもしれない。
故郷であるスペインリーグやジャ・モラントやジャレン・ジャクソンJr.などの若手が多く在籍し、ドラフト入団したグリズリーズなども考えられるが残り少ない現役生活を悔いのないように過ごしてもらいたい。